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非常にめずらしく、世界の他の地域では、どれか一種類が決まって起こるのが普通なのだ。
ちなみに火山性地震は、地下のマントルがとけてマグマとなって噴出してくるもの。
日本には活火山が1O8個ある。
群発地震は2OOO年の三宅島マグマ流出時のように、ものすごい頻度の揺れが起こることである。
これらの地震が次々と起こる日本は、まさに地震のデパートという様相を呈している。
質はすべて原子という小さな粒からできていることや、生物は細胞という小さな単位からできていて、DNAという遺伝情報をもとに複製されていくことまでつきとめた。
目を上空に転じれば、太陽系の惑星に探査ロケットを飛ばし、外側に広がるはるか大宇宙へも送り出した。
私たちは、世の中の多くの現象のメカニズムを理解したのだ。
死角もある。
それが足元、地球の内部なのだ。
灯台下暗しとは、ことだ。
気が付けば私たちは、地球の内部のことは何もわかっていないのである。
プレートテクトニクスにしても、理論的に確立されただけで、実際に観察した者はいない。
地球の内部はX線も電波も通さないから、レントゲンをとることも電波探知機でさぐることもできない。
実に地震は、未知の領域から飛び出してくるのである。
そこで、私たちは、おまじないで病気を治していた時代と同じような手法で地震の恐怖から逃れようとする。
つまり「なまずがさわぐと地震が起こる」というたぐいの、さまざまな予兆をよりどころとするのだ。
昔の人は、地震は地下で大きな竜蛇が暴れるのだと考えていたが、それがいつのまにか、なまずがとってかわった。
なぜ、なまずなのか。
定説はないが、地震の前にいつもより激しく泳ぐなどの予兆的行動が何度も観察されたからだろうと言われている。
一説によれば、なまずは地震の前に発生する特殊な電磁波を感じることができるのだという。
なまずに限らず様々な動物が地震の前になると、予兆を感じて、いつもと異なった行動をとることは広く知られており、各種の研究がなされている。
たとえば、明治の地球物理学者にして随筆家のTは、伊豆半島伊東沖で発生していた群発地震の回数を表すグラフと、近辺でとれるアジ・メジマグロの収穫量のグラフが一致すると論文を書いている。
つまり、漁獲量が増えれば地震が来るというのだ。
これに関係して、地震の多い岩手県の三陸地方には、イワシが大漁のときには大地震があるという言い伝えがある。
実際、1896年明治三陸地震(マグニチュード8.5)と1933年三陸沖地震(マグニチュード8.1)の前には、イワシが異常なくらい豊漁だったという。
江戸末期の直下型巨大地震だった安政江戸地震(マグニチュード6.9)の前にはこんな予兆が記録されている。
井戸の中から音がする。
清水が湧く。
鰻漁が不漁。
犬がさわぐ。
夜なのに空が明るく発光する、などである。
また、プレート境界巨大地震であった関東大震災(マグの起こる直前に鎌倉を訪れた芥川龍之介は、8月だというのに藤、山吹、菖ニチュード7.9) 菖蒲という春の花が咲き乱れているのを見て、不吉な感じを持ったという。
地震というのは、地下のプレートにひずみが生じ、そこにどんどんとエネルギーがたまり、ついには耐え切れなくなって割れたりずれたり壊れたりするときに、ためこんでいた莫大なエネルギーを放出するものであるもし、動物や植物が地震の元となる、はちきれんばかりのエネルギーの状態を感じとっているのならば、どのように感じているかをつきとめればよい。
それがわかれば、いささか感度のにぶい我々人間もそれを真似することで予知ができるようになるだろう。
科学者たちはそう考えて、研究をしている。
たとえば地震の前には、震源から電磁波が発生するので、電磁波をキャッチできれば、地震を予知することができると考える人がいる。
同じように震源の上空では電離層に変化が起こりFM放送などの電波が散乱する。
FM電波に異常があれば、地震が起きる可能性があると考える人もいる。
地下水から予知しようとする動きもある。
地震の前には地下水の化学組成が変化するのだ。
定期的に地下水を検査していれば、地震を予知できるかもしれないこうした方法にはどれひとつ確実なものはないのが現状である。
政府は、阪神・淡路大震災の震源の一部に活断層が見つかったことから、日本の活断層地図った地震の痕跡である。
地震は繰り返されることが多いので、活断層には注意しなくてはならないということである。
現在日本では、2OOOを超える活断層がわかっているが、うち危険だと思われる98カ所について重点的調査が進められている私たちが見つけることができる活断層は地表に見えているものだけで、地底深くまではわからない活断層がない地点でもプレート内地震が起こることはあるのだ。
比較的、信頼がおける予知法は地形の変化を見逃さないことである。
プレート境界地震であった関東大震災の前には、海岸が狭くなったことが知られている。
太平洋プレートは南関東が乗っかる大陸プレートの下へ沈み込んでいるが、するするとはいかず大陸プレートをひきずり込んでいる。
ため、房総半島南部と三浦半島南東部から江ノ島にかけての海岸がじわじわと引きずり込まれていたのだ。
ただ、老人たちが自分たちの子どもの頃にくらべて海岸が少なくなったと感じたというぐらいの時間はかかっている。
海岸線の沈下という地形の変化から、ある程度地震の襲来を予想できるのである。
科学的で正確な地震予知というのは、かなり難しいものだと感じていただけたと思う。
それでも、気象庁では、なんとか被害を少なくできないかと、2OO4年2月から避難に役立てようというものだ。
地震が起こると、振動が四方八方に伝わっていくが、これを地震波と呼ぶ。
地震波にはいろいろな種類があるが、大きく分けると縦揺れのP波、横揺れのS波、地表を伝わる表面波の3つになる。
中で一番、速く伝わるのがP波である。
そこでP波をキャッチしたらすぐさまコンピューターで解析し、S波の到着時間や震度を予測し速報として流すというのが「緊急地震速報」の仕組みである。
後から伝わるS波の方がずっと大きな揺れであり、地震の被害を起こす主な原因だから、確かに役には立つP波よりS波の方が遅く伝わるといっても、10分も2霞ヶ浦の西でマグニチュード5.7の地震が起きた際に、システムを使って関東地方に地震予報が出されたが、大揺れがくる3秒あるいは4秒前のことだった予知というより警報に近いとき尽える。
数十秒から数秒の聞には何もできないと言われるかもしれない。
あるいは、火を消してテーブルの下に飛び込むことくらいしかできないと思われるだろうか。
新幹線が非常停止装置でスピードを落とすことができれば、被害を最小限に食い止めることができるかもしれない。
数十秒から数秒の時差を知るのは現在では必ずしも難しくない。
最初の小さな揺れであるP波を全国に設置したセンサーが観測した時点で、震源の位置がわかり、震源から徐々に広がっている各地域がいつどのくらい揺れるかが推定できるからだ。
防災科学技術研究所(茨城県つくば市)などが中心になって開発したシステムの導入契約をすれば、目の前のパソコンが地震の発生から、あなたが今いる場所にどのくらいの大きさの地震が、何秒後にやってくるかを教えてくれる。
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